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園児ぐらいの高さの木

今住んでいるところに引っ越してきたときに、敷地には小さな木が植えられていましたが、10年も経つ間に、2階のベランダの手すりを越える高さにまで成長していました。
そんなに太い木ではなく、枝がぐにゃぐにゃと広がるタイプの木です。

父によれば、はじめ3本植えられていたうち、2本をわたしが抜いたのだそうです。しかし、父が「オレは抜くのに反対した」と言うのを聞いても、わたしには木を抜いた記憶がありません。
でも、そう言われると、この小さな木々についてわたしと母が、
「こんな狭い敷地で育って、引っこ抜けなくなったらどうする?」
「絶対、そうなる!!」
と父に言っていたことをおぼろげながら思い出しました。

なぜか残された一本の木は、あまりに自然にすくすく育っていったようで、その途中経過が思い出せません。
ふと気付いたら、ベランダに洗濯物を干すときに、この木に白い小さな花が咲くのがすぐそこに見えるようにまでなっていました。

育ったこの木の枝や葉が我が家の敷地からはみ出していることに気付き、少し前から、父は伸びた枝を切らなければと時々言っていました。
わたしがなかなかやらないので、兄弟たちにも頼んでいたみたいで、ついには、遊びに来たJさんにも言っていました。
それで結局、ちょっとしたきっかけがあって、とうとうこの木の広がる枝をわたしと父と二人で切ったのですが、枝切りバサミというレベルではなく、のこぎりでゴシゴシやる世界でした。
父はベランダから切って、わたしは塀の上から、あるいはこの木自身に登って切りました。

小学生の頃、家のそばの松林で兄弟と木登りして遊びましたが、久しぶりに木登りの楽しさを思い出しました。
手や足に枝がちょうどフィットするとき、なんとも言えない快感があります。


その後、街の木々にばかり目がいき、公園の大きな木を見ていると無性に登りたくなるのと同時に、
「こんな敷地の真ん中でこんなに育って、手遅れだ!! どかしようがない!!」
と、冗談で思ったりしました。

それにしても、うちのあの3本の木を全部残していたら、今ごろ雑木林みたいになっていたに違いありません。


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